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日本、ハイブリッドの居場所のある国

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オーストラリア人のデニス・ギャスティンは長きにわたりアジアのワイン生産に興味を持ってきた人物だが、その彼が先月開催された日本ワインコンクール(JWC)に関する以下のレポートを送ってくれた。日本ワイン業界の現状の評価とも言えるだろう。

2003年の初開催以来一度を除いて毎回参加している日本ワインコンクールの審査員を今年もまた務めさせていただいたことを嬉しく感じています。(デニスは後列左から2人目、ハイブリッド部門の審査員と共に)

私にとって日本のワイン業界で起こっていることをアップデートするのに大変良い機会です。実際日本は他の伝統的なワイン生産国と大きく異なり、非常に寒い北部から亜熱帯の南部まで、幅広い気候と土壌をもつ国です。当然、それは従来型の欧米スタイルとは異なるワインを生産します。そしてその違いは日本で開発され、広く栽培およびワイン生産に用いられている独自の品種と相まって別のレベルへと進化しています。

今回ハイブリッドとブレンドの部門を審査することができ、私はとてもうれしく思いました。私にとってそれは本当に冒険だからです。以下にカテゴリーごとの私の印象を記します。

ハイブリッドとその他の赤ワイン

私は20年以上にわたりこのカテゴリーの進化に注目してきましたが、JWCで審査を行うことで総合的にそれを理解する機会を与えてもらっています。
今回に至るまでにワインのスタイル、中でもマスカット・ベイリーAの進歩は目覚ましいものが見られました。今や最も栽培面積の広いハイブリッドであり、日本の赤ワインとして甲州(写真は山梨県で育てられているもの)が日本の白ワインに与えたのと同様な仕事をしてくれる大きな可能性を秘めたブドウだと私は信じています。そのスタイルは非常に幅が広く、淡く色づいた軽やかなロゼやほんのり甘いものから、非常に濃い色で極辛口、抽出がしっかりとされて長い時間かけて樽発酵及び熟成を行ったものまであります。

ブラック・クイーンと甲斐ノワールは特に面白いブレンドの選択肢となり、とくにマスカット・ベイリーAと組み合わせると味わいに深みと表現力を与えてくれます。今年はさらに山ブドウ(野生のブドウ)を使ったハイブリッドのエントリーが単一品種およびブレンドともに増えました。およそ20本のエントリーには山ブドウの要素が入っていました。ヤマ・ソーヴィニヨン(カベルネ・ソーヴィニヨンとの交配主)は中でも今後世界の注目を集めると思われる、日本ワインにユニークな特徴をもたらしてくれる心躍る品種でしょう。

赤のブレンド

今年は赤ワイン、ハイブリッド部門および他の赤ワイン部門で、ブレンドに用いられる伝統的な品種、特にカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロの与える良い影響に気づかされました。カベルネは軽やかなスタイルのマスカット・ベイリーAに骨格を与え、よりしっかりした余韻をもたらします。メルロは柔らかく優しい果実味をブレンドに与えますが、特に甲斐ノワールやブラック・クイーンのような単一品種としてはやや厳しい品種と相性が良いようです。

ラブルスカ系赤

私は今年特にキャンベル・アーリーのエントリーに大変感銘を受けました。この品種は消費者が本当に楽しむことのできる魅惑的なアロマをもつ、軽やかでとてもよいワインを生み出すと私は考えます。

これが初期評価から最終ラウンドの評価まで進んだこのカテゴリー唯一のラブルスカ品種でした。この品種のエントリー数が増えているのは良いことだと思いますし、その基準も上がってきています。個人的にはセミ・スイートタイプよりも辛口の方が魅力的だとは思いますが。

極甘口ワイン

このカテゴリーでは今年度に限らず私が審査している年はいつも、糖の添加に頼りすぎているように思います。糖分を添加しすぎると果実の印象は香りだけになってしまいます。その果実味も口の中で過剰な糖によるシロップのような甘みに打ち消されてしまうのです。

ケルナーは非常によいアロマを持ち合わせていますが味わいにまでは感じられません。私の舌に本当にアピールしてきたのはスチューベンで、最終ラウンドで金賞に輝きました。

このカテゴリーでは貴腐にしても、樹上でやや乾燥させてものにしても、非常に凝縮感の高い果実味をもつワインとの出会いを期待するでしょうが、今回のエントリーはそうではありませんでした。スチューベンは樹上乾燥したブドウの特徴を少しは持ち合わせてはいましたが。

(原文)

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