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ノン・ヴィンテージの革命に注目

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この記事のショート・バージョンはフィナンシャル・タイムズにも掲載されている。テイスティング・ノートも参照のこと。写真はローラン・ペリエで撮影したもので、庭の池の水はけして飲むべからずと私たちに教えてくれるものだ。

この10年間で驚くほど多くのシャンパーニュに変化が起こった。

シャンパーニュの象徴的な映像といえば、青いつなぎを着た男性が木製のピュピトルにさかさまに立てられたボトルを手でくるくると回している姿だった。これは二酸化炭素とシャンパーニュの味わいの大部分を生み出す二次発酵によってできた澱を口元に集めるために瓶を揺らす作業だ。

現在、このようなプロの動瓶作業者はこの地域ですら10名にも満たない。ポル・ロジェとボランジェだけはいまだに彼らにある程度依存している。このような反復性のストレス障害を残す可能性のある人的犠牲の多くは自動的かつ理想的に数百本ものボトルを一度に揺らすことのできる大きな金属製のかごが代行するようになっている。

機械の出現はセラーだけのことではない。ジャン・バティスト・レカイヨン(Jean-Baptiste Lécaillon)は、ルイ・ロデレールの超活動的なワインメーカーであり、シャンパーニュの技術委員会の会長でもある。彼はシャンパーニュ用ブドウに収穫機をどのように応用すべきかについて10年がかりの調査を始めた人物だ。彼によれば「5年以内にトラクターのドライバーもいなくなるからですよ。」とのことだ。

しかし、最大の変化はシャンパーニュが顧客に対してどのように紹介されるかという点だろう。ほんのごく最近まで、シャンパーニュ人たちは自分たちのワイン、特にシャンパーニュ総生産量のかなりの部分を占めるノン・ヴィンテージのブレンドについてはそれほど多くの情報を提供する必要はないという立ち位置を取る傾向にあった。

ブレンドは各年の初めに、前の秋にできたワインを大部分として作られる。その味わいは、毎年大きく異なるはずなのだが、シャンパーニュ人たちは頑として同じだと言い張っていた。そのためノンヴィンテージ・シャンパーニュの年度を知らせることも、何がその中に入っているのかも知らせる必要がないと考えられてきたのだ。当然の結果、我々ワインライターがノンヴィンテージ・シャンパーニュを評価する意味はないと思われるようになった。なぜならそれらは同じ味なのだから。あるいは、もしそれが異なるとしても、消費者はそれがブレンドによるものなのか、キュヴェによるものなのか知る由もなかった。

だが最近では事情が大きく異なる。多くのノン・ヴィンテージ・ブレンドのバック・ラベルからは豊富な情報が得られるし、特に(大手のハウスと対照的な)品質を重視する生産者のものにはその特徴がしっかりと述べられている。いうまでもなく最も有用な情報はブレンドの大部分を占めるヴィンテージと、(通常はその翌年となる)瓶詰めの年だ。

他の多くの生産者も澱抜きの年、月、あるいは日まで記載するようになった。澱抜きとは瓶(さかさまにして凍らせてある)から澱を取り除き、いわゆるリキュール・ド・ドサージュという伝統的なワインと糖の混合物を継ぎ足し、最終的なシャンパーニュ用コルクと口金で栓をする作業だ。

生産者によってはシャンパーニュ用ブドウであるシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ3種の比率や、それらがどこで獲れたのか、グラン・クリュあるいはプルミエ・クリュの割合まで記載していることもある。

その他、最高の地位を占めるクリュッグやロデレールなどはQRコードなどを使いアプリやウェブサイトを経由して非常に細かな詳細まで公開している(これら2つのハウスで最も有名なオリヴィエ・クリュッグとレカイヨンは休日を共に過ごす同級生であり、ソーシャル・メディアで張り合っている仲だ)。

一方、ブレンドしたワインを通常ノン・ヴィンテージではなくプレステージとして位置付けているのはクリュッグだ。彼らは2011年に香港でIDコードを公開した際に毎年味わいが安定していることは彼らの目的ではないと公言している。

最近のいくつかのテイスティングでも、ノン・ヴィンテージ・シャンパーニュが年によってどれほど異なるのか思い知らされた。ランソンのノン・ヴィンテージはブラック・ラベルとして知られるが、最近までは若い時は非常に酸が高いことで知られていた。比較的最近参入したワインメーカー、エルヴェ・ダンタン(Hervé Dantan)は現在あえてかつての伝統を破り、ブラック・ラベルのブレンドの一部に柔らかさを出すマロラクティック発酵を行うことであえて親しみやすい味わいにしようと努めている。2013のワインをベースにしたもの、そして9のつく年をベースにした1959年までさかのぼったブラック・ラベルをテイスティングしたのは貴重な体験だった。

信じられないかもしれないが、1959をベースにしたものはまだ美味しく飲めた。崩壊のかけらも感じられず、花盛りといったところだ。ところがたった10年若いだけのヴィンテージはザワークラウトのような味で完全にピークを過ぎていると感じられた。1979主体のものは息はあったものの、青臭く、面白いものはなかった。一方1989はやや甘さが強く貧弱な印象ではあったものの、完全に成熟していた。1999主体のものもやはり若干甘すぎるような印象だった(高い酸を補うためにドサージュを多めに行う傾向にあった時代があったのだ)が、2009主体のものは酸が高すぎて現状の熟成段階では面白味に欠けた。参考までに、ダンタンが手掛けた最初のブレンド、2013主体のものはバランス、エネルギー、飲みやすさ全てにおいて成功していたことも書き加えておく。

ランソンのようにマロラクティックを行わない方針はそれほど一般的ではない。言うまでもなく主流はルイ・ロデレールのノン・ヴィンテージ・キュヴェ、ブリュット・プルミエの2013、2012、2008、2007の比較だったと言える。これらのマロラクティック醗酵の割合はブレンドによって27~56%と様々だが、これは各生育期の様々な状況に由来している。それぞれの年が大きく異なるのだから、それぞれのワインが異なる性格を持っていても何ら不思議ではない。 ジャン・バディスト・レカイヨンが述べた通り、「一定というのは考え方、すなわちフィネスとバランスのことです。味わいが一定であることではないのです。」

最近シャンパーニュのシェフ・ド・カーヴたちに見られる傾向は二つ、泡の勢いを控え目にすることと、ドサージュを控えることだ。この原因の一つはブドウのマストの酸が暑い夏のせいで下がったため、出来上がったワインの酸を補うため最後に糖を加える必要が減ったためだ。もちろん、流行の反映という側面もある。

最近ではエクストラ・ブリュット(ドサージュが6g/L未満)やブリュット・ナチュレ、ゼロ・ドサージュ(3g/L未満)というラベル表記を目にする機会が、特に流行に敏感な生産者のものに増えている。中には(特にワインが若い場合は)ひどく酸っぱいだけのものもあり、シャンパーニュ専門のライター、トム・スティーヴンソンによると美しく熟成させるためにはブリュットと表記できる最大量、12 g/Lぐらいまでのドサージュは必要だという考え方もある(最近の平均的なものは8-9g/Lだ)。

一方カイヨン(再び登場だが)はロデレール・ブリュット・ナチュレ2009で温暖な年(そしてこのケースでは特別な畑)の場合、高品質なシャンパーニュに関してはドサージュを必ずしもするべきとは言えないことを証明して見せた。もちろん、それを購入しようとしている人に対する説明は必要だろうけれども。

現在のお気に入りシャンパーニュ

Lanson, Black Label NV (現在リリースされているもので2013主体) £31
Louis Roederer, Brut Premier NV (現在リリースされているもので2013主体) £37
Moët & Chandon 2009 £38
Charles Heidsieck, Brut Réserve NV (2017年待つリリース予定、2010主体) current release is £41
Billecart Salmon 2007 £54
Pol Roger 2008 £55
Louis Roederer, Brut Nature 2009 £62
Bollinger, Grande Année 2007 £77
Laurent-Perrier, Grand Siècle (現在リリースされているもので1999、1997、1996主体) £111
Charles Heidsieck, Blanc des Millénaires 1995 £118
Krug, Grande Cuvée 164th Edition £122

取扱業者はwine-searcher.comを参照のこと、テイスティング・ノートはA tour of nine major champagne housesを参照のこと。

(原文)

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