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2015 ブルゴーニュ概要~赤

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この記事の別バージョンはフィナンシャル・タイムズにも掲載されている。この有望なヴィンテージに関する多くのテイスティング・ノートの公開をすでに始めているが、その数は更に増える予定だ。私がブルゴーニュでテイスティングしたのは11月。さらにジュリア、リチャード、そして私はロンドンで様々なネゴシアン提供のテイスティングもしており、来週にはロンドンで開催された22のブルゴーニュ・テイスティングの分も補足すべく全力を尽くしている。予定されている範囲はフォーラムのこのスレッドこのガイドを参照のこと。

ミシェル・ラファルジュは長きにわたりブルゴーニュの有名な村、ヴォルネイの村長を務めた人物で、1928年生まれだ。彼は2015の品質に心を奪われている。彼の息子フレデリックによると、テイスティングを終えたミシェルは2015のヴィンテージは1929を思い起こさせる、この50年で最高のバランスだと話したそうだ。ジュヴレイ・シャンベルタンのシャルル・ルソーが1年前に亡くなって以来、彼に反論できるほど十分な経験を持った人間は思い当たらない。私のラファルジュの経験は遥かに浅いが、2015がこれまでこの恵まれたセラーでテイスティングしたものの中で最高であるのは間違いない。

もう一人のブルゴーニュの大物と言えばドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティのオベール・ド・ヴィレーヌだが、彼もまた、自身の50回目のヴィンテージである2015について「ブドウの木が最高に美しかった」と述べる一方、ブドウが余すところなく成熟したために、彼が2015年7月の熱波の間、ユネスコに登録するために奔走した個々のクリマや畑の特徴よりもヴィンテージの個性がワインに大きく反映されてしまうのではと懸念している。(彼は2016にも大きな期待を寄せている)

だが多くのブルゴーニュ愛好家および生産者は相当にMの気があるのが特徴だ。この成熟と豊満さはブルゴーニュという文脈において過剰ではないかと述べる者すらいる。特に若手の生産者、例えばドメーヌ・デュブレール(Domaine Dublère)のブレア・ペテル(Blair Pethell)やドメーヌ・ド・モンティーユおよびシャトー・ド・ピュリニーモンラッシェのブライアン・シーヴ(Brian Seive)などだ。この二人のワインメーカーがアメリカ人で、ブルゴーニュ人がブドウを成熟させるために苦労した時代を過ごしていないのは偶然だろうか。フランス人の移住者で、大きな成功を収めたその名を冠するボーヌのネゴシアン、オリヴィエ・バーンスタインは私にこう言った。「純粋主義の人は2015が豊満すぎると言いますが、私は2010よりも良いと思いますよ。」

誰もが否定できない点はブドウがこれ以上にないほど健全だったことだ。2015はほとんど選果が必要なかったほどで、梗も十分に熟したため、今流行の梗を発酵槽に加える「全房」と呼ばれるテクニックを普段は嫌っているシャンボール・ミュジニーのドメーヌ・コント・ド・ヴォギュエですらそれを試したほどだ。またドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティでは珍しく除梗を一切行わなかった。

そのカギは特に穏やかだった冬の後にあった。開花は早く、迅速に十分に進み(2015の収穫量は比較的多い)待ち望まれていた雨が6月に降ることでその恩恵を十分に受けられたのだ。しかし7月は深刻な酷暑で最初の2,3週間は夜の気温ですら30℃を超え、ほとんど雨も降らず、熱波の年である2003を思い起こさせた。根の浅い若木は地下の水分に届かずにかなり苦しんだ一方、重く湿った土壌にあるブドウは有利だった。区画によってはわずかな養分をため込むためにブドウの成熟が止まった。ヴィニュロンたちはその気候が変わり目を迎えると、休日の計画を棚上げし、記録的に早い収穫に備え始めた。私はまさにその喜ばしい週末にちょうどボーヌにいて、ノースリーブが急に寒く感じたのを覚えている。

7月とは非常に対照的に、8月のほとんどは比較的涼しく雨や曇りが多かったためブドウは回復し、記録的ではないものの比較的早い収穫を9月の第1週に迎えるように思われた。8月の後半には北風がブドウをさらにリフレッシュさせ、気温が高い日が数日あったおかげで2015は珍しく、ブドウを苦しめた唯一の病気だったウドン粉病の胞子も死んだ。

健全で早く熟したブドウの量はまずまずで、収穫の環境は理想的と思われたが、9月12日の大雨で中断を余儀なくされた。白用のシャルドネはすでに収穫してあったが赤ワインの生産者の中には成熟の遅いピノ・ノワールが嵐の影響から回復するのを待たなくてはならない者もいた。だが私のブルゴーニュのテイスティング・ノートによると、赤ワインの品質にこの収穫日の影響の全体的な傾向は見て取ることはできなかった。ベレーヌのニコラ・ポテルとヴォーヌ・ロマネのセバスチャン・カティアール(Sébastien Cathiard)は収穫が最も遅かった二人だが、私は2015の一連のベレーヌに感銘を受けた一方でカティアールの2015は(全房ではない)ドライな後味が強すぎると感じた。テイスティングした中で最も成熟し最も勢いを感じたワインは多くの人が追い求めるモレサンドニのセシル・トランブレイ(Cécile Tremblay)で、9月の8日から15日に収穫を行い、アルコールは14.4%にもなる。「心理的に2015は何をするべきかの決断が非常に難しい年でした。品質が良いのがあまりに明らかでしたからね。」彼女はそう話した。「やりすぎるかも、抽出しすぎるかも、などと考えて混乱しました。」

ジュヴレイ・シャンベルタンのシルヴィ・エモナン(Sylvie Esmonin)は2015の過剰なまでの成熟を特に懸念し、予測された雨よりも早く、9月の初頭に収穫を急いだ。一方でシャンボール・ミュジニーのクリストフ・ルーミエ(Christophe Roumier )は9月10日まで収穫を遅らせ、雨の間休み、15日に再開した(彼の収穫チームがいかに早く集中力が高いかがわかるが、翌年からは例の取引のおかげでボンヌ・マールにもお楽しみの畑が増えることとなる)彼はタンニンの成熟を懸念し、自分は早すぎる収穫に慎重であると述べた。また、ウドン粉病対策に使われた硫黄のせいで2015のワインが還元的になりがちである点も指摘した。彼のワインは素晴らしく際立ったもので余韻も長く、この早い段階では乾燥した生育期のおかげでどれほど果皮が厚くなったかを示すだけのドライなフィニッシュも感じられなかった。

果皮の果汁に占める割合はこれまでになく高い。ジュヴレイ・シャンベルタンのジャン・マリー・フーリエ(Jean-Marie Fourrier)によると、通常樽を一つ満たすのに10箱のブドウを使うのに、2015は13箱必要だったと話した。シャンボールのフレデリック・ミュニエは平均的な収量である25 hl/ha前後を見込んでおり、果汁が非常に少ないことに驚いていた。

このように果皮が厚い場合は抽出の際の優しい取り扱いが必要になる。かつて必要だった補糖(アルコール度数を上げるために発酵前に糖を加えること)が不要なのは言うまでもなく、酸はあったとしてもそのレベルは非常に低い。生産者の中には(合法的な)補酸を行っているものもあると聞いたが、その手荒い外来の手法を使っていることを認める生産者はいない。酸があまりにも低いため慣習的に行われる、リンゴ酸を乳酸に変換するマロラクティック発酵の前後でワインの総酸量はほとんど変わらない。

この温暖な冬と日照量の多い夏が明確にしたのは葉を取り去ってブドウを日光にさらすという1990年代の手法は必要なく、かえって日焼けを起こすこともあるということだ。

2015の赤はとにかく素晴らしい(白については来週書く予定だ)。ただしポンドが通貨の人間にとっては価格も素晴らしく高い。

傑出した2015の赤ブルゴーニュ

私が11月に以下のドメーヌでテイスティングした赤はどれも素晴らしかったが、翌週にロンドンでテイスティングしたものの方が入手しやすいものが多かったように思う。

Denis Bachelet
de Bellene
Olivier Bernstein
Dugat Py
Fourrier
Comte de Liger Belair
Lafarge
Mugnier
Pavelot
Perrot Minot
Romanée-Conti
Roumier
Rousseau
de Vogüé

(原文)

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