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完璧なホスト(ホステス)となるには?

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ディナーでゲストに提供すべきワインのいくつかの提案は文末に。この記事の別バージョンはフィナシャル・タイムズにも掲載されている。

娯楽的心配性:ゲストに場違いなものを提供してしまうかもしれないと恐れること。あるいはゲスト・ストレス症候群とも呼ばれるが、これをインターネットで検索すると3700万件もヒットしたのには驚いた。間違いなくこれは多くの人に共通する問題だ。

ワインと料理のプロならこの恐怖には免疫があると思うかもしれないが、それは間違いだ。つい先週のこと、私は8本から12本ほどの赤ワインを前にどれを提供するべきか心配でたまらなくなった。

この場合の問題は招待客のうち少なくとも3人が私たちよりも素晴らしいワインを所有している人物であることで、うち2人はそれぞれ由緒あるワインセラーを相続しているという点だ。私は80年物の最高級品と競うのは恐らく無理だと悟り、歴史あるボトルの幸運なる2人の所有者は恐らく新しい生産者にはそれほど頻繁に巡り合わないだろうと考えた。そこで4組のワイン、うち一つは古典的なもの、もう一つはそのスタイルに似せた新しい生産者のものを用意することにした。

我々は泡ものの代わりに酸の比較的高いリースリングを食前に用意することが多い。少量の塩の効いたミクスナッツ以外に何もなくとも飲めるほど爽やかでアルコールが低いためだ。私は最初に、ラインヘッセンのスーパースター、KPケラーの非常にデリケートなカビネットを提供した。ドイツで行われた最近の毎年恒例のオークションで、彼の2017リースリングは約1000ユーロという、このスタイルのワインには前例のない値が付いた。私はこのリアシュタインにある著名なヒッピングの畑から生み出される2012リースリングH、1ケースにすら、それほどの金額を出してはいない。アルコールはたった8.5%だが、デリケートで透き通るような酸があり、ほとんどボーン・ドライに感じられるこのワインは新世界でこの品種に特化している数少ない産地の一つ、ニューヨーク州のフィンガー・レイクの上質な辛口リースリングにうってつけの先鋒となった。レッド・ニュート・セラーズ(Red Newt Cellars)のドライ・リースリング2015はそれに比べてはるかに勢いのあるワインで、アルコールは13%を少し超える程度だが、その味わいはドイツのリースリングの最高傑作で最近はグローセス・ゲウェクスとラベルに記載される、同様にある種の力強さの感じられるものに不思議なほど近い。

ゲストのうち一人は無名の品種にこの上なく興味を持っている人物だったので、彼の好奇心を満足させる必要があると考え、シャトー・デュ・ルトー・ブラン2012を開けることにした。この珍しいワインはメドックのものだが公式に認可されていない品種のブレンドで、実際メドックでなくとも非常に珍しい組み合わせであり、ジュランソンのグロ・マンサン、ジュラのサヴァニャン、その原産地であるサヴォワでも珍しいモンデュース・ブランシュを使っている。これらに最近人気の高まってきた、ソーヴィニヨン・ブランのいとこで果皮がピンク色のソーヴィニヨン・グリがブレンドされている。

我々は各自グラスを手に新鮮なモッツアレラ、小さな古来種のトマトと黒トリュフのスライスから成るサラダの載ったテーブルに移動し、事前にグラスに注いであったコシュ・デュリのムルソー・ルージョの香りを嗅いだ。最初の計画ではここで冷涼なソノマ・コーストで、偶然にもスコットランド人のワインメーカーの作るカリフォルニアのシャルドネ、デュモルのアイソベル・シャルドネ2013を提供するつもりだった。

ところが友人たちが到着する前にそれをテイスティングしてみると急になんだか不安になってきた(これもまたゲスト・ストレス症候群だ)。コシュよりもはるかに豊満なスタイルに思えたので、カリフォルニアワインはあまりに大雑把でわかりやすいと一蹴されるのではないかと思ってしまったのだ。そこで私は白のブルゴーニュによく行うようにコシュをデカンタージュして空気に触れさせ、開かせるようにした。私はマグナムの大きめのデカンタに勢いよくそれを注ぎ、冷蔵庫ではなくワイン倉庫(常に13℃に保っている)に静置した。フルボディの白は冷たすぎると単に湿っぽいだけで何のニュアンスも示すことなく無駄になってしまうからだ。

二つのシャルドネが隣り合って提供されるまでにコシュはしっかりと開き、デュモルは引き締まっていてお互いにその魅力を称えあうような組み合わせになっていたのを見て私はとてもうれしくなった。カリフォルニアの名誉も保たれた。

最初の赤のペアはどちらもピノ・ノワールで、一切れのブリオッシュ(皆に平等になるようカットするのはあきらめた)にしっとりとしたヤマウズラを載せたものと併せて提供した。ソノマ・コーストといテーマを続けたかったのでスティーヴ・キスラーの新しい個人所有のワイナリー、オクシデンタルの2014を提供するつもりでいた。彼のボッデガ・ヘッドランズ・ヴィンヤードで作られるキュヴェ・エリザベスは、もしあるとすれば鮮烈で若いワインだ。

当然のことながらそれと併せて提供するならば若いブルゴーニュを選ぶべきであり、私が選んだのはセラーにあった4つの候補のうちの3,4本だった。だが多くの若いブルゴーニュはまだまだかなり閉じているため私はおじけづき、すでに表情豊かになっているとわかっているチャーミングで過小評価されがちな2002ヴィンテージ、ルイ・レミのシャンボール・ミュジニー・プルミエクリュ・デリエール ラ グランジュにすることにした。この特に状態のよいボトルはまだ美しいほどにフレッシュでおそらく今がそのピークと思われた一方、オクシデンタルは明らかにまだ何年も持つだろうと思われた。

少し風変わりなものを好む友人がいるのも忘れていなかったので、その夜こそマスター・オブ・ワイン仲間である大橋健一にもらった著名な日本のメルロ、シャトー・メルシャン2011プライヴェート・リザーブ・桔梗ヶ原を開けるべきだと考えた。抜栓してみるとまだ非常に硬かったので、少し縮こまった印象になってしまい楽しめないのではと私は(また)心配になった。これがカベルネを多く使った重いボルドー右岸のワインを思い起こさせたので、サンテミリオンのシャトー・フィジャック2001をそれと組み合わせることにした(ここで他に候補として押さえていたカタルーニャ、ニュージーランド、ウルグアイを却下した)。チーズには少なくとも一つ古典的なものが必要だと感じていたのだが、この性質の全く異なるペアが本当にうまくいったことを読者のみなさんには信じてもらえるだろうか?私はどちらもデカンタージュしたのだが、特に日本のワインにはより多くの空気が必要だと強く感じた。

酸素と若干の温度の高さはワインを提供するホストが誰でも経験する最も大きな変数であると言える。それらは熟成行程を促進することができるが、注意しなくてはいけないのは赤ワインの温度が高すぎると締まりがなくなることで、私はよほどそのワインがあまりに固いという場合を除き、セラーから出したらすぐに提供することにしている。


可能性のある組み合わせ

以下のグループの中から選べばディナー・テーブルで面白い比較ができるかもしれない。

ドイツ、アルザス、オーストリア、オーストラリア、ニューヨーク州フィンガー・レイクのリースリング

白のブルゴーニュ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、カリフォルニアのシャルドネ

赤のブルゴーニュ、オレゴン、カリフォルニアかオーストラリアの冷涼な地域あるいはニュージーランドのピノ・ノワール

赤のボルドー、カリフォルニア、ワシントン、トスカーナのボルゲリ、オーストラリアのマーガレット・リヴァーかクナワラ、南アメリカのトップ生産者のカベルネ、メルロ、あるいはそのブレンド

原文

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