この記事はAIによる翻訳を日本語話者によって検証・編集したものです。(監修:小原陽子)
最近ロンドンで開催された興味深いテイスティングにジャンシスとオリヴァー・コールマン (Oliver Coleman) が参加した。この記事の別バージョンは『フィナンシャル・タイムズ』にも掲載されている。写真上はイシュトヴァーン・セプシー (István Szepsy) 親子だ。彼らの重要な役割については以下で説明する。
ヨーロッパでプーチンの盟友ヴィクトル・オルバーンの代弁者的な立場を務めるのは容易ではないだろう。だが、在英ハンガリー大使のフェレンツ・クミン (Ferenc Kumin) は斬新なソフト外交の手法を見つけた。フルミントから造られるワインだ。彼は最近ロンドンで開催されたフルミントのマスター・クラス冒頭で、フルミントはハンガリーに存在する数多くのワイン用固有品種の中でも特別な位置づけにあると述べた。この品種はハンガリーで最も有名なワインであるトカイの主要な原料であるだけでなく、綴りも発音も珍しく(例えばツェルセギ・フューセレシュ (Cserszegi Fűszeres) とは違って)簡単であることも指摘したうえで「発音は『ファー・ミント』ではなく『フール・ミント』です」と厳しく指導し、さらに「さて、ここからが難しいところです。トカイには甘口ワイン以外のワインもあるということを説明しなければなりませんね」と続けた。
ハンガリーの北東の端にあり、かつてはTokayと綴られていたトカイ(Tokaj)地方は、長きにわたり、蜜のようにこの上なく甘く芳醇なワインの産地であり、そのワインはヨーロッパで最も尊敬されるものの1つだった。18世紀には「王のワインにして、ワインの王」という名声を確立しており、その愛好家にはフリードリヒ大王、ルイ14世、ベートーヴェン、ハイドン、ナポレオン3世、ヴィクトリア女王などが名を連ねる。もう少し近代になると甘口のトカイはハンガリーの薬局で販売されるようになった。栄養豊富なミネラルが多く含まれると考えられていたからだ(ちなみに最高のブドウ畑の多くは火山性土壌だ)。
ところが今回のマスタークラスで紹介された14本のフルミントのうち12本は辛口で、それらは全て辛口のフルミントの美味しさと優雅に熟成する能力を示すために選ばれたものだった。紹介された辛口ワインの中で最も古いものは23年の熟成を経ており、確かに見事なものだった。
そのイシュトヴァーン・セプシーのウーラージャ・フルミント (Úrágya Furmint) 2003トカイは、2000年に彼が同僚の生産者たちに辛口ワインの可能性を示した画期的なワインに続く、自身のラベル初のヴィンテージである。才能あふれるセプシーは17代続くトカイの名門醸造家で、このワイン産地では「ゴッドファーザー」的存在だ。当然、同業者たちも注目せざるを得なかった。というのも、クラシックなトカイ・アスーは、世界中の甘口ワイン同様、販売が非常に困難になっているからだ。このことは2010年という早い段階でセプシーも認めている。「今では辛口ワインなしには経済的に生き残れません。私は胃が弱いので辛口ワインは酸が強すぎて飲めませんでした。でも今では辛口ワインなしに私たちの未来を想像することはできません」。
共産主義崩壊後、初の偉大なヴィンテージである1999年は豊かな貴腐がもたらされ、トカイ・アスーが大量に生産された。一方、2000年は夏から秋にかけて非常に暑く乾燥していたため、本格的な甘口ワインに必要な貴腐菌(ボトリティス・シネレア)の発生不足はかなり深刻だった。そこでセプシーはウーラージャの畑の古木から実験的に辛口のフルミントを造ったのである。ただし、当時彼は他のワイナリーで働いていたため、そのワインも彼自身のラベルではなかった。今、彼と息子(もう1人のイシュトヴァー)は、単一畑の辛口のフルミントを一連のシリーズとして造っている。それらはすべて、辛口のフルミントがもたらすこの上ない豊かさ、その熟成のポテンシャルに欠かせない酸、そして熟成能力を持ち合わせたものだ。そして今や事実上すべてのトカイ生産者が優れた辛口のフルミントを造っており、その多くは単一畑のワインで、個々のテロワールを緻密に表現できるフルミントの能力を最大限に生かしたものだ。
2月に紹介されたセプシーのウーラージャ・フルミント2003トカイは、有名なヨーロッパでの厳しい「熱波のヴィンテージ」の産物だ。一般的には早熟ワインが多いヴィンテージだが、彼のワインは非常に強烈なピュアさと生命力を持ちあわせ、おそらくは2033年になってもまだ健在だろうと感じた。そこで29万件以上のワイン・レビューを誇る我らがデータベースを検索し、同様に長い熟成を楽しめると判断された2003の白ワインがどれほどあるのか調べてみた。ところが見つかったのはたった27本、そのすべてが甘口あるいは酒精強化ワインだったのである。白のブルゴーニュ・グラン・クリュの2003でさえ、すでに飲み頃を過ぎているか、終盤に差しかかっているとみなされている。フルミントは確実に、長期熟成型の辛口ワインとして特別な資質を備えていると言えるだろう。
その理由の1つは2003年のハンガリーのように暑い夏でも自然に高い酸を保つことができる性質だろう。一般に酸は白ワインの保存力を高める役割を果たすからだ。この品種は完熟したからといって必ずしもアルコールの高いワインを生み出すわけではなく、アルコールが12%ということも珍しくない。風味については、マルメロ、アプリコット、白桃、アーモンドが毎回私のテイスティング・ノートに登場し、「くすぶるような」「クリーミー」「サヴニエールに似ている」などという言葉も書かれている。サヴニエールとは、ロワールで栽培されている同様に酸が高いブドウ品種、シュナン・ブランで造られる、風味の強い辛口の白ワインだ。そしてさらに良いことに、辛口のフルミントの価格はそれほど高騰していない点も挙げておこう。
マスタークラスでは2021からこの2003まで幅広いヴィンテージが紹介された。平均的な熟成ポテンシャルは20年ほどと思われ、一般的な他の辛口白ワインよりはるかに長い。もちろん、これらのワインはフルミントの熟成のポテンシャルを実証するために選ばれたものではあったのだが、その後の一般的なテイスティングで試した21本の辛口フルミントもまた非常に凝縮感があり、フレッシュでバランスが良く、熟成に必要なあらゆる要素を備えているように思われた。
甘口のトカイ・アスーを造るための貴腐を促すという観点から辛口のワインを造るためという観点へ移行するにあたり、生産者たちは辛口ワインに最適な区画を見定める必要があった。かつて貴腐が発生しやすいことで好まれていた区画より標高が高く乾燥した場所というのが一般的だ。彼らはまた、ブドウの樹の仕立てを変更し、貴腐を促すために有利な湿気がこもりやすい密な樹冠から、風通しの良い開放的な樹冠に変えた。
一般的に辛口のフルミントは白のブルゴーニュのように造られ、しばしばオーク樽で発酵、一般的に熟成も樽で行う。ただし樽は伝統的なブルゴーニュの228リットルのピエスよりも大きく、フレンチ・オークよりもハンガリアン・オークで造られるケースが多い(ハンガリアン・オークは、ハンガリー以外のワイン醸造家の間でも近年人気が高まっている。以下参照)。
1990年代に共産主義が崩壊するまで、トカイの生産は国家の手にあったため品質にはあまり力が入れられていなかった。しかし一部の生産者たちは自分たちの手で、丁寧に造られる甘口アスー・ワインの炎を静かに守り続けていたのである。だが、その後民有地の売却が始まると、海外のワイン生産者の流入が加速した。
セプシーは依然として地元の第一人者と見なされているが、1990年代初頭にベガ・シシリアのスペイン人オーナーが設立したオレムスもまた、甘口だけでなく今では辛口でも、非常に優れたワインを長い間造っている。ほぼ同時期にはディズノコ (Disznókő) がAXAの大規模なワインのポートフォリオに加わった。ただし最初に参入したのは、私の友人で『ワールド・アトラス・オブ・ワイン』の共著者でもあるヒュー・ジョンソンであることはここに書いておきたい。彼が他の外国人投資家たちとともに1990年に設立したのがロイヤル・トカイ(Royal Tokay)だ。その後、スペルはロイヤル・トカイ (Royal Tokaji)(Tokajiは「トカイ産の」の意)に変更された。その後かなり時が流れ、2009年に訪れた外部からの投資家は、シャトー・コス・デストゥルネルの所有者でもあるミシェル・レイビエ (Michel Reybier) で、彼のトカイ・ヘートソーロー (Tokaj Hétszőlő)には、評価の高い有機栽培のブドウ畑、キシュ・ガライ (Kis-Garai) も含まれる。
一方、トラファルガー広場近くのリスト研究所での一般テイスティングに出展していた11の生産者のほとんどは、同国西部の同じく火山性の地域、ショムローのコロニクス (Kolonics) 含め、家族経営の小規模ワイナリーだ。
スロバキア国境を越えた地域でも少量のフルミントが栽培されており、そこでは「スロバキア版トカイ」も生産されている。またオーストリア国境を越えたブルゲンラントでもいくらかは栽培されているし、スロベニアとセルビア、そして最近(フルミントと同じ品種と)同定されたコロルコ (Kolorko)としては、トラキアでもわずかに見つけられる。ただし少なくとも今のところ、外交官であろうとなかろうと、辛口のフルミントはハンガリーの誇る品種であることは間違いない。
トカイのドライ・フルミント
生産者名の後にコンマがあるものは単一畑ワインである。
※訳注:以下の固有名詞についてはAIによるもので、日本市場におけるカタカナ表記との一貫性は確認しておりません。
シャトー・デレスラ・フルミント (Chateau Dereszla Furmint) 2023 11%
£10.80 Fine Wine Offers、£11.65 VINVM、£13.63 Armit
パトリシウス (Patricius) 2024 12.5%
£11 Waitrose Cellar、£12.20 Great Wine Co
ディズノコ (Disznókő) 2024 13%
£15.06 Vinatis、2023は£16(£18.50から値下げ)Ocado、£21.50 Lea & Sandeman
シャトー・デレスラ・トカイ・ドライ (Chateau Dereszla Tokaji Dry) 2023 11.5%
£16.37 Armit
ヘートソーロー (Hétszőlő) 2022 13.5%
£19.28 Les Caves de Pyrène
フューレキー (Füleky) 2022 14%
£22 Amathus
ロイヤル・トカイ、セント・タマーシュ (Royal Tokaji, Szent Tamás) 2020 13.5%
2021は£23 The Wine Society
キケレット・フルミント (Kikelet Furmint) 2021 12.5%
£23.50 Wanderlust Wine
オレムス、マンドラーシュ (Oremus, Mandolás) 2023 13.5%
£23.82 Winebuyers.com、£27.68 Vinatis
フューレキー、メシュテルヴェルジ (Füleky, Mestervölgy) 2021 13.5%
£28.50 Amathus
セプシー (Szepsy) 2023 13%
£55 Hedonism、2022は£33.75 Oxford Wine Co
セプシー、ウルバーン73 (Szepsy, Urbán 73) 2017 14.5%
£60 Wanderlust Wines
セプシー、ウルバーン73 (Szepsy, Urbán 73) 2020 12.5%
£60 Oxford Wine Co、£68 Hedonism
テイスティング・ノート、スコア、おすすめの飲み頃についてはテイスティング・ノート・データベースを参照のこと。各国の取扱店についてはWine-Searcher.comを参照のこと。
基本の復習
樽とワイン |
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ワインとオークは本質的に相性が良い。歴史的に、樽はワインの輸送に使用されてきたが、今日では様々な高級ワインの熟成、そして時には発酵に使用されている。防水性があり、曲げやすいオークは最も適した木材とされてきた。少量の酸素を通すことで若いワインの安定化と清澄化を助ける役割も果たす。
特にフランスの、手入れの行き届いた国有林から産出されるオークは高く評価されており、生産者によって好みの産地は異なる。これはオークの木目の違いによるもので、アリエ、トロンセ、ヴォージュなど、それぞれにファンがついている。しかし産地よりも重要なのは、オークがどれだけ適切にシーズニング(乾燥)されているかだ。屋外で、時には何年もかけて行われる工程のことだ。また、樽の内側をどの程度トーストするかも重要だ。トーストが強いほどタンニンは少なく、果実味やオーク由来の風味も弱くなる。
樽の使用年数とサイズも極めて重要だ。新しく小さな樽ほど風味に与える影響は大きい。一方で、例えば繊細でアロマティックな白ワインを造る生産者は樽の風味がつかない、古く巨大な樽を意図的に選び、ワインを熟成させることもある(新しいフレンチ・オークの樽は1本で数千ユーロもすることがある)。
かつてイベリア半島では栗材も使われていた。バニラの香りをもたらすアメリカン・オークはオーストラリアやアメリカのフルボディの赤ワイン、また伝統的にはリオハでも用いられてきた。近年はハンガリアン・オークが流行しており、アカシア材の使用も一部で増えている。一部のワイン産地では地元産オークを用いた実験も行われている。例えば、マーティン・ウッズ (Martin Woods) のエヴァン・マーティン (Evan Martin) はオレゴン産オークの強い支持者だ。 |