今回の東京でのテイスティング・イベントのきっかけとなったのは、昨年訪問したマーガレット・リヴァーでの経験だ。今回はマーガレット・リヴァーのワインの品質が偉大であるというだけでなく、その熟成ポテンシャルのすばらしさを伝える良い機会となったはずだ。私が厳選した8本のワインは、その多くが生産者から特別に直送いただいたもので、ラインナップは以下の通りだ。
- ピエロ (Pierro) シャルドネ 2023
- ステラ・ベラ (Stella Bella)、サックフィズル (Suckfizzle) シャルドネ 2021
- ボエジャー (Voyager)、MJW シャルドネ 2019
- ルーウィン (Leeuwin)、アート・シリーズ シャルドネ 2010
- ラスヴィーノ (L.A.S. Vino)、パイレーツ・ブレンド 2020
- モス・ウッド (Moss Wood) カベルネ・ソーヴィニヨン 2015
- ザナドゥ (Xanadu)、リザーヴ カベルネ・ソーヴィニヨン 2014
- カレン (Cullen)、ダイアナ・マデリン 2007
3月22日の日曜日、ほぼ丸1日をかけて港区のルグラン・フィーユ・エ・フィス (Legrand Filles et Fils)の雰囲気の良いセラーを貸し切り、マスタークラスを満席、2回転連続で開催した。赤ワインはしっかりと呼吸させるためにマスタークラス開始1時間前に抜栓、滓の除去、ダブルデカンタージュを行った。通訳は我々にとって欠かせない日本語コンサルタントである小原陽子氏(写真下)が担当した。
参加者の中には、近々予定されているワイナリー・ツアーのため来日していた数名のマスター・オブ・ワインや、日本のワイン・メディアと業界の著名なメンバーの顔も見られた。何より重要だったのは、たくさんのJancisRobinson.comの購読者とその友人たちを迎えられたことだ。各セッションで行われた質疑応答のレベルは一般的な日本のワイン・イベントよりも高く、読者の皆さんの洗練された知識と好奇心のレベルを反映したものだと感じた。一方で参加者の中にはスクリューキャップで熟成されたワインを飲んだことがないと思われる人も見受けられた。
セミナー内の質問に絡めて行った議論としては、シャルドネにおける新樽比率の減少、ブドウの樹の植栽密度が風味の凝縮感に与える影響、スクリューキャップがボトル熟成プロセスを遅らせる仕組み、マーガレット・リヴァーとナパの比較などを取り上げた。
ワイン自体のテイスティング・ノートについては、私が書いたものをこちらに追加してある。
ワインのイベント開催においては、最適なタイミングで物流のやりくりが求められるが、海外からそのコントロールを行う場合はその難易度が上がる。聖人のように忍耐強く多くの細かい詳細を整理してくれたチーム・ジャンシスのエミリー・ホサック (Emilie Hosack)氏、完璧な通訳をしてくれた小原陽子氏、ルグランの町田幸一郎氏と素晴らしいチーム、マーガレット・リヴァー・ワイン協会のグレース・ピグラム (Grace Pigram) 氏とアマンダ・ホワイトランド (Amanda Whiteland)氏、そしてワインをご提供下さった全ての生産者、日本のインポータであるリッパ・ワインズ (Rippa Wines)、ファームストン (Farmstone)、ヴィレッジ・セラーズ (Village Cellars)、そして貴重な支援を申し出て下さったワイン・オーストラリアのローズマリー・マクドナルド (Rosemary MacDonald) 氏に多大な感謝を捧げたい。