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ワシントン州の輝く未来

Thursday 2 July 2015 • 3 分で読めます
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2014年7月2日 2001年の古い記事を今日の木曜特別シリーズに選んだ。この記事が補足するのは今週発表されたリチャードが最近シアトルおよびその内陸を最近訪問した際の「Washington - land of plenty 」および150以上のワシントンワインのテイスティング・ノートである。2001年当時、「グレート・リースリング・プラン(Great Riesling Plan)」が受け入れられるとは思えなかったが、2010年までに有力なワシントン州の生産者であるシャトー・サン・ミッシェル(Chateau Ste Michelle)はほぼリースリングに腰を落ち着け、エロイカ・ブランド(eroicawine.com)がそれをよく表している。

2001年3月4日 ワシントンは間違いなくワイン生産地としての大きな可能性を秘めている。ワインには鮮やかな果実味と、多くのカリフォルニアワインに欠けている酸がある。乾燥したコロンビア・ヴァレーでの栽培環境はほぼ理想的と言える。少なくとも灌漑用水を入手でき、およそ6年ごとに多くのブドウを枯らしてしまうほどの冬に耐えられれば。ここは夏の日中は暖かく、夜は涼しい半砂漠地帯である。そしてシアトル周辺に点在するワイナリーに置かれているタンクや樽は先の地震も無事に耐え抜いた。

しかし、ワシントンの(特に性質の大きく異なる二つのグループの)ブドウ生産者とワインメーカーたちは自分たちのアイデンティティの確立に苦慮している。アメリカで(カリフォルニアに次ぐ)二番目に重要なワイン生産州で、彼らは自らの方向性を見いだせずにいるようだ。

地価はナパやソノマの数分の一だが、ワインの価格は以前カリフォルニアでそうだったように上昇中だ。ただし、ワシントンは初心者を引き付けるようなベーシックなワインはあまりない。新たなワイナリーがここのところ毎年30ほどの割合で承認されているが、それら新設ワイナリーは判で押したように最初のヴィンテージを1本30ドルほどで発売している。

ちなみに、ワイン生産者になりたいと考える全ての人々に大きな影響を与えてきたのがシアトルにあるボーイング社である。従業員に奨励されている課外活動の一つがボーイング・ワイン・クラブであり、多くの新しいワイナリー、例えばカマラデリー(Camaraderie)、スース・クリーク(Soos Creek)、ケイデンス(Cadence)などは、この活動の直接的な産物である。ただ、彼らがいかに(多額の)予算の決定権を持っていても、何を作っていいのか、判断しあぐねているのだ。

もともとワシントンは高品質なワインを生み出すリースリングに賭けていた。それはドイツのモーゼルから訪れるワインメーカー、アーニー・ローゼン(Ernie Loosen)が1999年にやや辛口のエロイカ(Eroica)と、目を見張るような貴腐ワイン、シングル・ベリー・セレクトを有力な生産者であるシャトー・サン・ミッシェルと共に作ったことで証明された。しかし哀れなリースリング、である。リースリングは受け入れられなかった。1990年代半ばまでにはシャルドネがはるかに栽培面積の多い品種となった。その結果、多くのワインが精彩に欠けるものとなり、最近のシアトルのテイスティングには数多くの生産者が最も自信のあるワインを出展する場として招待されたものの、シャルドネはきっちり3本しかなかった。また、実際のところ白ワインの数が明らかに少なかったのは非常に残念なことだ。この州がソーヴィニヨン・ブランとセミヨンの可能性を秘めているのは、特にレコールNo 41(L'Ecole No 41)のすばらしいイチジクの香りのするセミヨンを思えば明らかだからだ。その他に印象的だったのはマデレーヌ・アンジュヴ(Madeleine Angevine)1999で、冷涼気候向きのブドウでシアトル西部、雨の多いピュージェット・サウンドにあるロペス・アイランド・ワイナリー(Lopez Island Winery)で作られるものだ。

シャルドネ人気のあとには短い間、メルローがもてはやされた時期があった。力強く、甘みの強い赤ワイン用ブドウは明らかにアメリカ大陸のどの地域よりもワシントン向きだろう。だが、ワシントンの生産者たちは尻込みしていたようだ。おそらくこのブドウのカリフォルニアでの救いようのないほど大衆市場向けのイメージを懸念したためだろう。また、ワシントンのブドウ栽培者たちは1996年の寒波の影響で非常に多くのメルローを失っている。メルローは特に冬の低温に弱いのだ。

現在シャルドネ、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンがほぼ同量栽培されているが、今のところ今回の最高級ワインのテイスティングのために出展されたワインの大半はカベルネまたはカベルネのブレンドである。確かにそれらはよいときにはとてもよい。最高の物は、大雑把にいうと甘く魅惑的な果実味をもつカリフォルニアのカベルネと、引き締まった骨格と食欲をそそる酸をもつ高品質のボルドー赤の特徴を持ち合わせている。少なくとも今のところは、同様の物を比較した場合にはどちらよりも安価だ。

素晴らしい生産者たち

Andrew Will - 贅沢な畑から生み出されるメルロー
DeLille - 洗練された赤と白のボルドーブレンド、特にChaleur Estate
Leonetti - ワラワラの創立者であり、カルトな生産者
Quilceda Creek - 豊かで生き生きした赤
Woodward Canyon - 古参は常に偉大な赤をもたらす

注目すべき生産者たち

Betz Family - シャトー・サン・ミッシェルのトップであるMW自身のブランド
Cadence - 鮮やかな元ボーイングの赤
Cayuse - 磨き上げられたシラー
Col Solare - シャトー・サン・ミッシェルのもう一つの(高価な)ジョイント・ベンチャーはイタリアのアンティノリと。味わい深い赤
Eroica - アーニー・ローゼンが作る太平洋岸のリースリング
Kestrel - お行儀のよい熟成向きのクラレット
L'Ecole No 41 - 確立されたセミヨンへの自信
Matthews - ミネラル感のある赤1998は長期熟成仕様
Syrah - 流行最先端の新星。着実に前進中。
Trey Marie - Trutina 1998 メルロー・カベルネブレンドが非常に刺激的

原文

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