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世界のニュースに入る前に、今年のバルカ・ヴェーリャ・ゴールデン・ヴァインズMWスカラシップ（ジェラール・バセット財団が運営）の最終候補者に選ばれた個人のプロフィールを掲載した連載記事をぜひ読んでいただきたい。最終候補者たちは、多様な背景を持つ業界で最も才能があり野心的な人材を代表している。
フランスで収穫開始
フランス初のブドウが本日収穫されたのは、ラングドック地方のフィトゥー (Fitou) だった。収穫を開始したのはシャン・デ・スール (Champ des Soeurs) で、アルコール度数約11%のヴァン・ド・フランス指定のフレッシュで早飲みタイプの白ワイン用にミュスカ・ブラン・ア・プティ・グラン (Muscat Blanc à Petits Grains) を収穫した。この地域の他の生産者も月曜日から収穫を開始する予定だ。
米国関税の最新情報
7月27日日曜日、ドナルド・トランプ (Donald Trump) と欧州委員会委員長のウルズラ・フォン・デア・ライエン (Ursula von der Leyen) は、8月1日の期限前に貿易協定を締結したと発表した。協定が成立しなければ、米国に輸出されるEU商品への関税は30%に引き上げられるはずだった。代わりに、EUの対米輸出の70%に15%の関税が課されることになった。ワイン・スピリッツ業界は関税免除製品リストに掲載されることを期待していたが、現時点ではそうなっていない。
ワインをゼロ・フォー・ゼロ・リストに載せようとする継続的な交渉に関する明確性の欠如により、フランスとイタリアのワイン生産者から抗議の声が上がっている。フランス独立ワイン生産者協会会長のジャン・マリー・ファーブル (Jean-Marie Fabre) は、すでにブドウの樹の抜根と余剰ワインの蒸留に向けて欧州委員会に2億ユーロの支援を要請することを提案している。イタリア・ワイン連合は、ワインへの関税が15%に維持された場合、今後12か月間で業界に3億1700万ユーロの損失をもたらすと推定している。彼らのワインを輸入・流通する米国企業は17億ドルの収益損失を経験すると推定している。
米国のワイン輸入の70%以上がEUからのものだ。これらの輸入品は米国企業によって輸入、流通、販売されている。関税を支払うのはこれらの企業であり、商品の取り扱いを減らし、従業員を解雇することになる。契約を失うのは米国の運送会社だ。売上を失うのは米国のレストランだ。イタリア・ワイン連合は、欧州ワイン（イタリア・ワインだけでなく）への15%関税により、米国経済に250億ドルの損害をもたらすと推定している。
EUワインへの15%関税が米国業界に最大の影響を与える一方で、他にも影響がある。南アフリカは5月に貿易協定を提出し、6月に修正したが、7月30日まで─再提出するよう助言された時まで─トランプ政権に連絡を取ることができなかった。南アフリカ輸入品への関税は本日30%に急上昇した。トランプ政権との交渉の機会を与えられなかったニュージーランドは、本日関税率が15%に引き上げられたことを知った。米国はニュージーランド・ワインにとって最大の輸出市場だ。
一方、昨日7月31日、米国控訴裁判所はリバティ・ジャスティス・センターによるトランプの「解放の日」関税への法的異議申し立てを審理した。包括的関税を課すトランプの権限に異議を申し立てるLJCの訴訟は、5つの企業─そのうちの1つはニューヨークのワイン輸入業者VOSセレクションズ (VOS Selections) ─を代表して4月に提起された。5月28日水曜日、米国国際貿易裁判所は、米国憲法が他国との貿易を規制する排他的権限を議会に与えており、トランプが権限を逸脱したとして、関税の撤廃を命じた。司法省が控訴し、関税は維持された。昨日の控訴審を傍聴したところ、事件を審理する11人の判事はトランプが課した関税の合法性に極めて懐疑的に見えた。ある判事は、トランプが関税を正当化するために使用した国際緊急経済権限法のどこにも「関税」という言葉が実際には言及されていないと指摘した。別の判事は、着実に拡大する貿易赤字が緊急事態を構成すると宣言するだけでトランプが関税法を書き換えることができるなら、それは憲法の死を意味するだろうと示唆した。複数の判事が、トランプは関税を課す権利を十分に持っているが、議会の承認が必要だと指摘した。米国控訴裁判所は今月中に決定を発表する。しかし、この事件はいずれにせよ最高裁判所に向かう可能性が高い。
E&Jガロのもう一つのワイナリーが閉鎖
7月25日、米国最大のワイン会社であるE&Jガロ (E & J Gallo) が、カリフォルニア州セントラル・コーストのサン・ルイス・オビスポ郡サン・ミゲル (San Miguel) にある30万平方フィートのワイナリーを閉鎖し、47人の従業員を解雇すると発表された。施設は12月1日に閉鎖され、従業員は9月と1月の2回に分けて解雇される。昨年、同社は同じくサン・ルイス・オビスポ郡にあるエドナ・ヴァレー・ヴィンヤード (Edna Valley Vineyard) 施設とワイルド・ホース・ワイナリー (Wild Horse winery) を売却した。
ワイン・オーストラリア輸出レポート
7月29日、ワイン・オーストラリア (Wine Australia) は最新の年次輸出レポートを発表した。レポートによると、オーストラリア・ワインの輸出は金額で13%増の24億8000万豪ドル、数量で3%増の6億3900万リットルとなった。この増加は、ほぼ全面的に2024年3月の中国市場再開によるものだ。初期の在庫補充段階の後、中国からの輸入は安定している。世界の他の地域への輸出は金額で11%、数量で6%減少した。米国への輸出は20年間で最低の金額まで落ち込んだ。オーストラリア業界の現状を直接知るには、当サイトのマックス・アレン (Max Allen) の最近のエッセイを読むとよいだろう。トランスクリプトにリンクを掲載する。
イギリス・ワイン業界レポート
ワインGB (WineGB) の最新業界レポートは、2024年の全体売上が3%成長したとして、イギリス・ワイン業界にとって良いニュースを提供している。スティル・ワインの売上は10%成長し、輸出は前年比35%成長した。ワインGBの会長サム・リンター (Sam Linter) は「ワインGBは業界の成功を支援する重要な役割を果たしており、セクターが次の成長段階に入る中で、それを促進するための3年戦略を策定した」と書いている。そして、イギリス業界は確実に売上成長を必要とする状況に身を置いている。イギリスには現在、まだ生産に入っていない982ヘクタール（2,427エーカー）のブドウの樹がある─これは総植樹面積の20%だ。新しいブドウ畑がオンラインになるのに対応するため、市場は急速に拡大する必要がある。
今回のワイン・ニュースは以上だ。このニュースキャストを楽しんでいただき、継続を希望される場合は、JancisRobinson.comのメンバーになってください。お住まいの地域で速報ニュースがある場合は、news@jancisrobinson.comにメールしてください。
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トップの写真はチャペル・ダウン提供。
