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2017ブルゴーニュの中からお値打ちを探す

2019年1月19日 土曜日 • 6 分で読めます
L and S burgundy 2017 tasting

この記事の別バージョンはフィナンシャル・タイムズにも掲載されている。ブルゴーニュ2017のガイドも参照のこと。

ライブエックスの高級ワイン・インデックスによるとボルドーとイタリアのワイン価格上昇は四分の一程度にとどまっている一方でブルゴーニュの価格は過去2年で二倍になったようだ。だがロンドンで開催されたブルゴーニュ2017ヴィンテージのテイスティングの盛況ぶりを見ていると、このことが需要の減少につながっているようには思えない。手元に届くまで12カ月かかるワインに対し、喜んで現金を支払っているように見えたからだ。

ベリー・ブラザーズ・アンド・ラッドは先週火曜のテイスティングを開催する前の週の金曜にその提供を開始したが、偉大なワインは全て、顧客がテイスティングする機会を得る間もなく完売してしまった。A&Bヴィントナーズは、近年偉大なワインを造るためには必ずしも畑を所有しなくてもいいと証明して見せた多くの生産者の一人、ピエール・イヴ・コランを扱うイギリスのインポータであり、昨夏にその2017を提供した。A&Bのジョン・アーノルドはその需要は「ピエール・イヴ・コランのキャンペーンの中でこれ以上ないほど激しいものだった」と表現した。

このことは雹や霜のために収量の減少が続いたヴィンテージのあと、久しぶりに通常の生産量に戻ったヴィンテージが2017だという点も視野に入れるべきだろう。ブルゴーニュのほとんどがフランスのワイン産地の非常に多くが2017に生産量の減少を余儀なくされた4月のひどい遅霜から逃れることができたためだ。(When smoke saved grapes(和訳)参照のこと).

だが、偉大なブルゴーニュの遥か北部に位置するシャブリは長年に渡り春の霜に脅かされてきた。セバスチャン・ダンプは2017の推定収穫量の25%を失い、その前年には雹と霜によって50%を失っている。ドメーヌ・デ・マランドのアマンディーン・マーシーヴ(Amandine Marchive)とごく一握りの生産者は霜からブドウを守るため生地で覆う実験を行っている。この生地を使えば伝統的に畑で灯されてきたバーナーよりも環境への汚染が少ないと期待されるが、最高級の畑でしか実現できない、非常に経費の掛かる手法だ。マランドの所有するレ・クロの0.5ヘクタールを覆うのに7人がかりで7時間もかかるのだから。

だが私がテイスティングした限りでは2017シャブリのほとんどが素晴らしい品質であり、コート・ドールの白よりも安価で、多くの場合が長命である点からすると非常に優位に立っている。シャブリの生産者にとって近年で最後の偉大なヴィンテージは2014だったと言われるが、2017は収穫を急ぐ必要がなかったこともあり、間違いなくバランスがそれよりも良い。

価格の高騰にもかかわらず、2017ブルゴーニュの需要が全体的に高いのは驚くことではないだろう。ワイン(赤白両方、特に白)はチャーミングで、果実味とバランスがどちらも素晴らしい。気温の高かった夏のおかげで成熟に全く問題がなかったため、硬いタンニンも居心地を悪くさせる過剰な酸もなく、親しみやすいワインに仕上がっている。事実あまりに柔らかすぎるものも1つ2つあったほどだが、(後日レポートを上げるが)2002のヴィンテージで証明されたように、ブルゴーニュのよい生産者のもので若いうちに魅力的なものは、熟成させても非常に良いことがわかっている。

また、ロンドンで私がテイスティングすることのできた600ほどのワインから判断すると、格付けの低いワインの中にも多くの非常に美味しいワインがあることが言える。これらはより高級で希少価値のあるアペラシオンのものよりもはるかに値ごろ感がある。実際のところ、価格高騰がブルゴーニュに対し投機売買を画策した人々によって始まったとしても、グラン・クリュや注目どの高いプルミエ・クリュに付けられる法外な価格を正当化するのが困難な場合もある。それでも香港や中国本土のブルゴーニュに対する関心は空前の高さだ。

もう少し平凡なプルミエ・クリュになると二次市場がほとんど期待できず、やや不安定にはなるが、それでもその価格は非常に高く、ベリー・ブラザーズ・アンド・ラッドのバイヤー、アダム・ブラントゥレットも「飲むには高すぎる」と認めるほどだ。ポンド安はイギリスのブルゴーニュ・ファンにとって好ましいことではないが、2017に作られた多くの美味しいヴィラージュ・ワインやもっと一般的な、単にブルゴーニュとだけラベルに記載されたワインを楽しむチャンスと捉えるべきかもしれない。

この2017ヴィンテージはブルゴーニュ・コート・ドールというアペラシオンの導入で、一般的なブルゴーニュのラベル表記に良い変化が訪れた年でもある。単純なブルゴーニュというアペラシオンははるか南にあるマコンのワインにも、全く条件の異なる収量の低い、最高級の畑のあるブルゴーニュの黄金の丘という狭い地域にある畑から作られたワインにも使われている。この限定的なブルゴーニュ・コート・ドールというアペラシオンができるまで、消費者はワイン・リストにブルゴーニュと書かれてあるとボージョレ北部にある巨大な協同組合の畑のものか、コート・ドールにある尊敬を集める村の中でも有名な石灰岩の斜面ではなくその下の方にありその名を馳せるほどではない、あるいは特定のアペラシオンを名乗れない畑のものか見分けるすべはほとんどない。

2017年の秋、このアペラシオンの導入が議論されていた頃にコート・ドールを回ってみると、ヴィニュロンの多くがそれを使うことに消極的で、中には今でも消極的な人がいることがわかった。彼らは平凡なブルゴーニュと、コート・ドールから作られたものを明確にするのは、両方のワインを造る大きな生産者にとってはいいことかもしれないが、単にブルゴーニュと記載されるラベルのついている生産者は、彼らが具体的にどこを拠点にしているのか知る必要のない優良顧客を抱えていることもあると感じている。

確かに、セラーから直接買い付けを行うようなワイン収集家にとってはそうかもしれないが、新しいアペラシオンの導入は全ての客があらゆる生産者名を知っているわけではないレストランのワイン・リストにおいては特に有用だと考えられる。非常に偉大な生産者の中にはこの新体系を積極的に取り入れようとしている人もいる。ヴォーヌ・ロマネにあるメオ・カミュゼのジャン・ニコラ・メオはブルゴーニュ・コート・ド・ボーヌやブルゴーニュ・コート・ド・ニュイなどを生産することは理想的で好ましいとしている。これらがコート・ドールの南北で異なる二つの特徴を反映したワインだからだ。これは将来的な話にもなるが、多くの2017ブルゴーニュ・コート・ドールから判断するに、偉大なワインに手が届かなくなるにつれ、これはより多くの興味を惹くカテゴリーになるだろう。

おそらく暑く乾燥した2017年夏のせいだと思うが、ブルゴーニュで許可されているもう一つの白ワイン用品種を使った(つまりシャルドネではない)ブルゴーニュ・アリゴテにもかなり多くのワクワクするようなワインを見つけた。アリゴテはかつて心地悪いほど薄く酸の高いものだったが、気候変動の良い影響を受けている品種と言えるかもしれない。

もう一つお値打ちワインを提供する産地は最高品質のボージョレと、かつては見過ごされがちだったラドワのようなアペラシオンだ。これらの産地の名を知らしめようと働きかけているドメーヌは複数ある。また、コート・ドールの北部にあるフィサンやマルサネは結局のところかなりジュブレイ・シャンベルタンに近い。ディジョンの街を南に開発するのをやめてはもらえないだろうか。

もう一つ私が気づいたのは、比較的無名の産地でその名を確立しようと懸命な生産者の造るワインと、古参で名を立てる必要がなく、その地位に胡坐をかいている生産者の造るワインに明らかな違いがみられる場合がある点だ。今年はブルゴーニュ・ウィークのテイスティングに参画した21社のイギリスのワイン商のうち何社かがその品ぞろえに新しい生産者を加えていたことは喜ばしい発見だった。それらすべての売り口上に影響を受けたわけではないが、私のウェブサイトの同僚ではなく私自身がテイスティングしたものなかで特に上げるとしたらHaynes Hanson & ClarkとLiberty Wines がこの点において秀でていた。

写真は67ポール・モール(ここでもいくつかのブルゴーニュ・ウィークのテイスティングか開催された)でのリー&サンデマンのテイスティングで撮影したものだ。見てわかる通り記者たちからは背の高いテーブルの需要が高い。手前はマット・ウォールズで、その後ろにニール・マーティンが見えている。左にいるスティーヴン・スパリエはまだペンを使っているが。

以下はロンドンのブルゴーニュ・ウィークの一部で見つけたお値打ち品のリストだが、グラン・クリュほど長命ではないのは言うまでもない。特に記載のない限りすべての価格は12本の保税価格だ。

白ワイン

Dom Agnès Paquet 2017 Bourgogne
£125 Haynes Hanson & Clark

Dom d'Henri, St-Pierre 2017 Chablis
£156 Berry Bros & Rudd

Dom Daniel Dampt, Les Lys Premier Cru 2017 Chablis
£162 Haynes Hanson & Clark

La Soufrandière 2017 Pouilly-Vinzelles
£192 Berry Bros & Rudd

Dom Moreau-Naudet, Vaillons Premier Cru 2017 Chablis
£210 Lea & Sandeman

Dom Hubert Lamy, La Princée 2017 St-Aubin
£250 Lea & Sandeman

Dom d'Ardhuy, Rognet Premier Cru 2017 Ladoix
£34.75 RRP imported by ABS Wine Agencies

赤ワイン

Dom Patrick Guillot, Clos des Montaigu Premier Cru 2017 Mercurey
£135 Haynes Hanson & Clark

Patrice et Maxime Rion, Les Dames Huguettes 2017 Hautes-Côtes de Nuits
£156 Berry Bros & Rudd


David Moreau, Les Hâtes 2017 Santenay
£180 Berry Bros & Rudd

Dom Françoise et Denis Clair, Clos Genet 2017 Santenay
£178.50 Haynes Hanson & Clark

Dom Aurélien Verdet, Le Prieuré 2017 Hautes-Côtes de Nuits
£192 Lay & Wheeler

Dom des Moirots, A Vigne Rouge Premier Cru 2017 Givry
£210 Howard Ripley

Dom Jean Fournier, Chapitre Vieilles Vignes 2017 Bourgogne
£210 Berry Bros & Rudd

Dom de la Douaix 2017 Côte de Nuits-Villages
£250 Lea & Sandeman

Laroze de Drouhin 2017 Fixin
£256 Haynes Hanson & Clark

Dom René Bouvier, Clos du Roy 2017 Marsannay
£264 Howard Ripley

Dom Guyon 2017 Bourgogne
£264 Berry Bros & Rudd

Lignier-Michelot 2017 Chambolle Musigny
£350 Lea & Sandeman

Dom Robert Groffier 2017 Bourgogne
£354 Howard Ripley

およそ2000本におよぶ2017ブルゴーニュのテイスティング・ノートはデータベース参照のこと。それらを取り扱うイギリスの業者についてはこちら。記載されている早期割引はイギリスのワイン商限定のものだ。ワインが手元に届くのは12カ月以上先のことになるかもしれない。

原文

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